『コルトレーンが未熟な時のフレーズをストックしよう計画』
についての経過を報告しなければなりません。
今のところ・・・・・どうも身に付きません・・・・・。
フレーズはあくまで断片なので、それだけでアドリブが成り立つというわけではないし。
ストックフレーズは「飾り」としてあるべきもので、基本路線がなきゃだめか。
そこで、基本方針(「先人の未熟な時を師とする」ということね)は変えずに、別な方法を試してみることにしました。
まず準備するのはこれ!
John Coltrane OmniBook
テナーマンだから当然の For B♭版 ね。
この中で、コルトレーンが未熟な時期のものを分析しよう、という魂胆です。
残念ながら、55~56年のプレイが少ないなぁ。
その中で、ポールチェンバースがリーダー名義のWHIMS OF CHAMBERSというアルバムに入ってる4曲を演ってみることにしました。
とりあえずじっくり聞いてみましょう。
WHIMS OF CHAMBERS
1. Omicron :1956/9/21
2. Whims Of Chambers :1956/9/21
3. Nita :1956/9/21
4. We Six :1956/9/21
5. Dear Ann :1956/9/21
6. Tale Of The Fingers :1956/9/21
7. Just For The Love :1956/9/21
7. Just For The Love :1956/9/21
Donald Byrd (tp) / John Coltrane (ts) / Horace Silver (p) / Kenny Burrell (g) / Paul Chambers (b) / Philly Joe Jones (ds)
ジャケットデザインはどうでしょう?ポールの背が相当高いってことは分かるけど。
それと、みなさんが言ってるようにポールチェンバースのアルコ弾き(ギコギコギコってやつね)だけはちょっと・・・・・。
この中でコルトレーンオムニブックに載ってる 1・3・4・7 をコピーしてみました。
どれも魅力的なテーマを持った曲ですね、3と7はコルトレーンの作曲です。
果たしてコピーしてみて得たものは・・・・・
その説明の前に、ひとつ理論っぽいことをお話ししなければなりません。
ツーファイブ、Ⅱ-Ⅴ、もしくはⅡ-Ⅴ-Ⅰ について
これは、ジャズのコード進行に頻繁に登場するパターンのことです。
例えば、Am7-D7-Gmaj7
2度(A)から5度(D)へ進んで1度(G)に解決するというコード進行。
例えば、Gm7-C7-Fmaj7
2度(G)から5度(C)へ進んで1度(F)に解決するというコード進行。
一曲の中にいろんなパターンのⅡ-Ⅴ-Ⅰを見つけることができます。
そして、このⅡ-Ⅴ-Ⅰは曲中に出てくる特定のコード(Ⅰ)の前に、その特定のコードに対する2度(Ⅱ)と5度(Ⅴ)を付け加えることができます。
また、Ⅱ-Ⅴ-ⅠのⅡ-Ⅴの部分を省略して、全てⅠのコードとすることもできます。
つまり、付け加えても省略しても曲の大きな流れは変わらないということ。
もっと詳細な理論的裏付けがあるんでしょうけど、ここでは省略します。
詳しいことを知りたい方は、右にあるリンク集を参照してみてください。
で、発見したことは以下の通り。
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② メジャーツーファイブであればメジャースケールを使い、マイナーツーファイブ(例えばAm7♭5-D7-Gm7)であればハーモニックマイナースケールを使っている
③ 省略されたⅠ-Ⅰ-Ⅰに対するアドリブフレーズは、多くの場合Ⅰのルート音で始まり、Ⅰのルート音に解決させている
(Am7-D7-Gmaj7であれば、Gメジャースケールを使用したアドリブをG音で始まりG音で終わらせている)
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もちろん、上のパターンを外れているフレーズもあります。
特に、コルトレーン作曲の3と7は、始まりと終わりではなくあえてフレーズの真ん中にルート音を入れてるんじゃないかって思わせるパターンもあります。
① Ⅱ-Ⅴ-ⅠはⅠ-Ⅰ-ⅠとしてⅠのスケールで吹いている
(Am7-D7-Gmaj7であれば、Gmaj7-Gmaj7-Gmaj7として、つまり省略してGのスケールで吹いている)② メジャーツーファイブであればメジャースケールを使い、マイナーツーファイブ(例えばAm7♭5-D7-Gm7)であればハーモニックマイナースケールを使っている
③ 省略されたⅠ-Ⅰ-Ⅰに対するアドリブフレーズは、多くの場合Ⅰのルート音で始まり、Ⅰのルート音に解決させている
(Am7-D7-Gmaj7であれば、Gメジャースケールを使用したアドリブをG音で始まりG音で終わらせている)
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もちろん、上のパターンを外れているフレーズもあります。
特に、コルトレーン作曲の3と7は、始まりと終わりではなくあえてフレーズの真ん中にルート音を入れてるんじゃないかって思わせるパターンもあります。
でも自分としては、上記は大発見でした。
しばらくの間、このアプローチを他の曲に応用してみようと思います。
そうだ、スケールについて説明してませんでした!
簡単に言っちゃえばGメジャースケールはG音から始まるドレミファソラシド、GハーモニックマイナースケールはG音から始まるドレミ♭ファソラ♭シドってことで、説明終了っ!
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