2014/09/27

A BLOWING SESSION ア ブローイング セッション / Johnny Griffin ジョニー グリフィン

A BLOWING SESSION
1. The Way You Look Tonight     :1957.4.6
2. Ball Bearing     :1957.4.6
3. All The Things You Are     :1957.4.6
4. Smokestack     :1957.4.6
Lee Morgan (tp) , John Coltrane, Johnny Griffin, Hank Mobley (ts) , Wynton Kelly (p) , Paul Chambers (b) , Art Blakey (ds)
Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ

 リーダーのジョニー グリフィン(年長者かと思いきやコルトレーンの方が年上でした。もちろんアートブレイキーは別格。)がテクニックを遺憾なく発揮して、これでもかというほどのハードブローで煽り立てます。わたしどうも超高速テンポはあまり好きではないようで、いつも1は飛ばして2から聴き始めてました。
 それにしてもメンバーがすごい、さすがですブルーノート。当時の若手有望株、今にするとレジェンドたちの超豪華なセッションで、各々が素晴らしいプレイを聴かせてくれます。ただしフロントが4人もいるからちょっと油断すると通り過ぎちゃいますよね、集中して聴かなくちゃ。
 ジャケット写真の飛び立つ鳥は、1955年に亡くなったバードの子供たちという意味だそうですが、そう言われればなるほどね。







 

 さすが、ブルーノートは貴重なセッションフォトが残ってます。

 これらは、ブルーノート レコードの経営者のひとりでありフォトグラファーであったフランシス ウルフによるもので、それらの写真を使ったリード マイルスのグラフィックデザインがかの有名なジャケ群を生み出しました。






2014/09/21

GONE WITH GOLSON ゴーン ウィズ ゴルソン / Benny Golson ベニー ゴルソン

GONE WITH GOLSON
1. Staccato Swing     :1959.6.20
2. Autumn Leaves     :1959.6.20
3. Soul Me     :1959.6.20
4. Blues After Dark     :1959.6.20
5. Jam For Bobbie     :1959.6.20
Curtis Fuller (tb) , Benny Golson (ts) , Ray Bryant (p) , Tommy Bryant (b) , Al Harewood (ds)
Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ

 ゴルソンハーモニーでテーマを演って、アドリブはあくまでも円やかに、ゴルソン流ハードバップで勝負しました的な作品です。自作曲は相変わらず「これぞベニー ゴルソン」という旋律。

 スタンダードは歌心たっぷりに、自作曲はちょっとひねったメロディで、というのがこの頃のハードバップのトレンドでしょうか。

 ゴルソンのサックスはタンギングを弱くした流れるようなプレイで、独特な味わいですよね。これは16分音符のフレーズも一緒で、ハードブロウであっても滑るように歌い上げているのが特徴的です。今回は<THE OTHER SIDE OF BENNY GOLSON>同様に、トロンボーンとの2管による暖かい雰囲気を持ったアルバムになっています。



 ところで、初期の頃「ニュー・ジャズ」を名乗ってたプレスティッジ・レコードが初心に返ろうと思ったのか未練があったのか、1959年に傍系レーベルを立ち上げて「ニュー・ジャズ」と名付けました。
 このアルバムも'59年録音なんで、ニュージャズレーベル立ち上げ当初のアルバムです。
 アルバムジャケットは、相変わらずプレスティッジしていますが。







2014/09/18

MY ONE AND ONLY LOVE マイ ワン アンド オンリー ラヴ を演ってみた。

 ポーランド出身のピアニスト アルトゥール ルービンシュタイン作曲の「ロマンス」をベースに、ガイ ウッド&ロバート メリンによって作られた曲。1947年に作られて、翌48年にトニー マーティンがレコーディング、1954年にはフランク シナトラがレコーディング。その後、たくさんのミュージシャンが取り上げることでスタンダード入りを果たしました。


ペテルブルクの夜会より「ロマンス」Op.44-1


 今、トルストイの「戦争と平和」を読み返しているので、この元ネタ曲が心に沁みます。娘のピアノ発表会でも誰かが弾いてたような気がします。こんなところで再会するなんて。





 さて、それでは曲の中を少し見てみましょうか。


 A-A-B-A形式。
 キーはinB♭でDメジャー、BセクションはF♯マイナーに転調しています。
 シャープ2個からシャープ3個への近親調への転調。


 それにしても、コードがたくさんありますね。

 Aセクションでは細かいところでG△が出たり、A△が出たり。
 どちらもキーのD△に近いから、違いはC(C♯)とG(G♯)ですか。

 BセクションはF♯-とそのⅡ-Ⅴ。
 ここはF♯-一本で。


 それでも、歌ものですからアドリブは歌心たっぷりに演りたいですね。





 では今回のお手本、ド定番のこちらをどうぞ。





2014/09/08

THE BIG BEAT ザ ビッグ ビート / Art Blakey & The Jazz Messengers アート ブレーキ― アンド ザ ジャズ メッセンジャーズ

THE BIG BEAT
1. The Chess Players     :1960.3.6
2. Sakeena's Vision     :1960.3.6
3. Politely     :1960.3.6
4. Dat Dere     :1960.3.6
5. Lester Left Town     :1960.3.6
6. It's Only A Paper Moon     :1960.3.6
Lee Morgan (tp) , Wayne Shorter (ts) , Bobby Timmons (p) , Jymie Merritt (b) , Art Blakey (ds)
Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ


 当時のジャズメッセンジャーズは、<MORNIN'>以来ファンキージャズの先駆けとしての存在だったと思われますが、特にピアニストのボビー ティモンズが作る曲にその称号が与えられているということと思います。
 もしかして、いわゆるファンキージャズの基本ってBPM125ぐらいの『ワンツー、ワンツー』で進むビートなのでしょうか?
 1・3・4とそれぞれ作者は違うもののそのリズムアレンジになってます。

 そしてウェイン節炸裂は<Sakeena's Vision>、更に<Lester Left Town>。
 これぞウェイン作の異次元テーマ。
 どこが始まりでどこが終わりなのか分かり難いテーマであることがウェインの作品の特徴の一つだと思います。

 6のアレンジも面白いですね、あの<ペイパームーン>じゃないみたいでホント新鮮です。



 ウェインのインプロヴィゼーションって、捉えどころがない「霧」のような感じがします。


 不思議な浮遊感。
 強く吹いても拡散するようなイメージ。


 ウェインのサックスソロとリー モーガンのきらびやかなトランペットのコントラストが刺激的なジャズメッセンジャーズを今後色々と味わっていきたいと思います。

 ウェイン ショーターについての情報は、ウェヴサイト 「ウェイン・ショーターの部屋」 から収集しています。膨大な情報と音源を元にしているので説得力があります。また、すごく詳細に、体系的にまとめているサイトで大変勉強になります。